まず、「家の本当の値段」というものはありません。フツーの商品にも上代、下代というものがあったり、仕入れ価格、販売価格があるのは当然ですね。120円の缶ジュース1本売れば20円くらい儲かるとして、誰が「缶ジュースの本当の値段は100円だ!」と騒ぎ立てるでしょうか?そんなことは誰もしませんね。なのでいくら一生でいちばん高い買い物だからといって、家だけに「本当の値段」を求めるのは間違っています。
また専門の工事業者は当然のことながら仕入れてきた材料費とどれだけの人間が工事に必要か(人工:にんく)を算出して値段を出します。が、それは自分の専門分野だけのことであって、他の業者の資材調達方法や、人工計算の仕方はそれぞれに違いますので“分かっている”とは言えません。
また工務店によってはその資材調達の部分を工務店でやり、専門の工事業者は工事をするだけというところもあります。ハウスメーカーの中には建材を大量に一括購入し、そうとう安くなった仕入れ値に“何掛け”かして実勢の値段に戻し、建て主さんへの見積書を作成したりすることもありますが、昨今の良心的な工務店はメーカーかから仕入れたその値段を“ふかさず”にそのまま見積書を作成し、そのかわり工務店の利益である現場管理費や諸経費をしっかりと、正直に計上するところもあります。人によってはその現場管理費や諸経費が「不明瞭だ!」などと難くせをつけて「負けろ」とすごむひどい人もいます。一方ハウスメーカ−はそのリスクを減らすため素人が口出ししにくい各資材の値段をふかして計上し、やりだまにあげられやすい諸経費などを安くみせて「負けときましたで!設計料なんか無料にしときました!いや〜うちの利益はおまへんわ〜ははは」などと言っている場合もあります。どちらが健全かはおわかりですね。
いずれにしても「一商売の利益」に難くせをつける消費者がいるかぎり、結局その人達を煙にまく方法を、つまりリスク回避の方法を世の中は考え続けるのです。