「Wakaba-House」のトイレ内部を見てみたいと思います。
サニタリースペースに入って突き当たりの左側がトイレ空間です。
床は洗面・脱衣室と同じ焦げ茶色のコルクタイルを繋げて貼っていて、壁は他の居室と同じくAEP塗装。
トイレの入口は木製の引戸にしていて、仕上げは床と同じような焦げ茶のオスモ塗装にしています。
引手(手掛け)には、正方形に丸い凹みがある「WEST」の「Agaho 24P」を採用し、引戸の表示錠と並べてつけました。
トイレもそうですが、それぞれがあまり広い空間ではないので、お互いの空間を共有して広がりを感じるには、空間ごとの線引きはあまりしたくないところ。なので壁には建具枠を設けず、引戸錠の受座だけをつけました。
トイレに入って正面には、家具と建築が見事に調和した空間をつくる「小泉誠」さんの「こいずみ道具店」よりクライアントが購入して来られた「木のトイレットペーパーホルダー」をつけました。素朴でシンプル。色はもちろん焦げ茶です。
その奥、便器の上には引戸などと同じく焦げ茶の塗装をした、木の扉付きのトイレットペーパー収納を設けました。下には照明がついているので、綺麗な便器がいい感じに照らされます。また、この収納の上部には換気扇がついていて、扉を閉めていると扉の隙間から吸気をするので換気扇が目立ちません。
そしてトイレ空間の主役である便器を見てみましょう。
こちらのクライアントは割り切りがいい人で、巾木は特にいらない。玄関の人感センサーもリビングルームの調光もなくていい。そしてトイレの温水洗浄便座もいらない! というわけで、便器はTOTOの「CS860B」を、便座には木製の「TC970W」を採用することになりました。
やはり木と陶器の組み合わせはいいですね。プラスチックの質感とはぜんぜん違います。便器自体の面が綺麗に出ていて、レバーの造りもよく、ディテールがしっかりしていて、とても上質な感じがします。この便器にはタンクがあるのですが、これなら邪魔な感じが全然しません。
最近のトイレに飼いならされてしまった軟弱者(私)としては、これで便座が暖かく、銀のノズルから温水が出てお尻を洗浄してくれるとより嬉しいのですが、いつの間にかトイレにそんな機能がないと満足しない体になってしまっています。
いまこのコラムを書いているパソコンもそうですが、設備機器はどんどん進化し、便利で快適になっています。しかし消費電力はますます増え、電気の供給が絶たれると機能しなくなるものに生活を握られてしまっています。
ちなみに、こちらのご夫婦は、以前「阪神・淡路大震災」で被災された方なのですが(参照)、電気を使わず、機構がシンプルで、水を貯めるタンクを持つ便器を採用されたのは、そういった経験があったからなのかもしれません。
このトイレを見ていると、シンプルな生活を見直す必要性も感じさせてくれます。
2008年06月10日 21:44 by しらかし
シンプルできれいですね。ところで床材のコルクタイルにトイレ用と云うのがあるんでしょうか。教えてください