「柏屋別荘」では、ちょっと贅沢をして「離れ」に泊まりました。
ロビーから専用の格子戸と廊下を抜け、外に出て橋を渡ると、池のほとりに建つ建物にたどり着きます。
案内されたお部屋は「素檗庵(そばくあん)」
元蕎麦屋かと思ったら、藤森素檗という江戸時代の俳人の家を移築したもの。文化6年に建てられたとあるので、築200年近くなる建物のはずですが、なんか異様に新しい・・・平成に建てましたと言われても、そうですかと言ってしまいそうなくらい綺麗に手入れがされています。でも、最近の建物にはあたり前のようにある玄関らしいものはありません。
軒下にある沓脱石に立って硝子戸を開け中に入ると、部屋を囲むように縁側があり、障子の中には八畳間と六畳間、そして水回りがあります。
八畳の部屋には床の間やテレビ、そして大きな炬燵(コタツ)があります。炬燵っていいですよね。部屋全体を暖房しなくても、炬燵に入っていれば暖かいし、頭寒足熱の温度のコントラストが心地よい。特に自然に建物が呼吸する木造家屋には有効でしょうね。
六畳の方には食事をしている間に布団が敷かれていました。布団といっても、いいマットレスのような寝心地。足元からは真空管のアンプを通して、柔らかいBGMが流れています。
ここの離れには内風呂がついているのですが、この洗い場がこれまた全面畳敷き。お風呂にザバーっと入ったら、あふれたお湯で畳がプカプカ浮いて、そのうちスーッと水が引きました。もちろん、足触りは柔らかく、冷たくないので、高齢者や赤ちゃんがいる家族にはいいですね。
トイレも見てみましょう。
壁は左官仕上げと板張り。でも床は木目調の人工建材。たしかに掃除はしやすいと思いますが、明らかに偽物なので、他の部分までも偽物ではないかと思ってしまい、ちょっと勿体ない。木のフリをしていなければ、それはそれなんだけど。
そういえば、お風呂場の畳は「偽物のい草」ですが、結構なりきっているので、あまり違和感は感じませんでした。
部屋にあるものとは別の「貸切風呂」にも入りました。
円形の浴槽。アーチだったり、角をガラスで抜いた窓や、絵付けがされたタイル。大正モダンって言うんですかね。なかなか粋で心地のいい空間です。
翌朝、健康的で美味しい朝ご飯を食べながら、女将とお話。なかなか価値観のしっかりした方で、宿の歴史からモンスターペアレントまで、いろんな話をしました。そして、本館の木造4階部分は消防署より一切使うなと言われていて残念だと。宿泊に使うのはなかなか難しいと思いますが、日中のみ公開の展示室くらいには使えないものでしょうかね?日本の建築文化に触れられる、貴重な空間になると思うのですが。。。
2008年06月05日 13:52 by June
畳が敷いてあるお風呂って、どんな感じでしょう。
偽物のイグサでも、体験してみたいですねー。